はじめに
今回紹介するのは、尾原和哲さんの著書『プロセスエコノミー あなたの物語が価値になる』になります。
<著者のプロフィール>
尾原 和啓(おばら かずひろ)
IT 批評家。
1970年生まれ。京都大学大学院工学研究科応用人工知能論講座修了。マッキンゼー・アンド・カンパニーにてキャリアをスタートし、NTTドコモのi モード事業立ち上げ支援、リクルート、ケイ・ラボラトリー(現:KLab)、コーポレートディレクション、サイバード、電子金券開発、リクルート(2回目)、オプト、グーグル、楽天(執行役員)の事業企画、投資、新規事業に従事。経済産業省対外通商政策委員、産業総合研究所人工知能センターアドバイザーなどを歴任。著書に、『IT ビジネスの原理』『ザ・プラットフォーム』(共にNHK 出版)、『モチベーション革命』(幻冬舎)、『どこでも誰とでも働ける』(ダイヤモンド社)、『アルゴリズム フェアネス』(KADOKAWA)、共著に『アフターデジタル』『ディープテック』(共に日経BP)などがある。
僕がこの本を買ったきっかけは、最近ハマっているYouTuberがこの本を読んでいたからです。
そのYouTuberの名前は「岡田を追え」チャンネルです。
とても笑ってしまい発売日の7月28日に購入してしまいました。
「プロセスエコノミー」という言葉を聞いて、どんな意味なんだろう?と思っている方もいると思います。
簡単にいうと“過程を共有すること”の大切さ“です。
この本を読むことで、「プロセスエコノミー」という言葉の意味と「プロセスエコノミー」の大切さや実践方法を学ぶことができます。
本田圭佑さんがTwitterで呟いていた通り爆発的にきています!
- 「プロセスエコノミー」とは
- 「プロセスエコノミー」のメリット
- 「プロセスエコノミー」の実践方法
- 「プロセスエコノミー」のデメリット(注意点)
※本の要約ではなく、僕が吸収したことのアウトプットです。多少内容が異なっている部分や僕の意見が混ざっています。記事の削除を希望される著作権者の方は、お問い合わせフォームよりお知らせください。即刻、削除いたします。
「プロセスエコノミー」とは
「プロセスエコノミー」の意味
「プロセスエコミー」とは、プロセスが商品になるというものです。
反対の意味をなす言葉としては「アウトプットエコノミー」があります。
これは、出来上がったもの(アウトプット)のみが商品になるという考え方です。
いまやテクノロジーの発達により、商品自体はコモディティ化してしまいました。
そのため、プロセスで違いを見せることが重要になってくるのです。
「プロセスエコノミー」という言葉は、けんすうさんが初めて言語化した言葉だそうです。
以下がけんすうさんのnote記事になります。
さて、「プロセスエコノミー」とはどのような意味なのでしょうか。
なぜ「プロセスエコノミー」が重要になるのか
SNSが普及してきた現代において、アウトプットされたものだけを出すのではなく、そのアウトプットする過程を共有することはとても大切になってくるそうです。
なぜなら、アウトプットされたものだけでは差別化できないような時代になってきているからです。
製品の性能や価格は似たり寄ったりになってきています。
そこで他のものと差をつけるには、アウトプットされたものが購入者にとって”意味あるものかどうか”が重要になります。
つまり、アウトプットの微妙な差異よりも、メッセージを共有できるか、所属要求や参加者意識を満たしてくれるかが鍵となります。
「プロセスエコノミー」のメリット
3つのメリット
「プロセスエコノミー」のメリットは主に3つあります。
- アウトプットが完成する前に収益を出せる
- 孤独感の解消
- 仲間を集めて、熱狂を生み出すことができる(長期的なファンを獲得できる)
最近、ではライブ配信で一億円を稼ぐような方も出現しています。
何かに必死に取り組んでいる方は、この「プロセスエコノミー」を実践できないかどうか考えてみることをお勧めします。
仲間を集め、熱狂を生み出す
先述した3つのメリットの中でも、特に注目すべきは3つ目のメリットです。
言い換えると、「プロセスを開示することで仲間が集まる」になります。
本書ではアリの例が出ていてとても共感できました。
多くの人にプロセスが共有され、熱狂させる。
そして、その熱狂がさらなる熱狂を呼び、コミュニティが形成される。
本の出版についても同じことが言えます。
本の制作の過程をSNSなどを通じて共有することで、仲間が集まり、その人たちが拡散して、さらに共有の輪が広がるのです。
この本を読んで思ったことは、この本の編集者である箕輪さん自身がこの本の制作過程を共有されていたなということです。
まさに、「プロセスエコノミー」という本を作るために「プロセスエコノミー」をしていたのです。
この本は、けんすうさんによって言語化されたものを尾原さんが解説し、プロセスエコノミー実践者である箕輪さんが編集した本と言えます。
「プロセスエコノミー」の実践方法
「プロセスエコノミー」を実践するためには2つのことが大切です。
「why」を共有する
1つ目は「why」を開示することです。
アウトプットの結果(what)や技術(how)ではなく思い(why)を共有することで多くの人に共感を与えることができます。
最近ではオリンピックが東京で行われました。
多くの人は自分の国の選手を応援すると思います。
それは、応援する人が選手の「why」を知っているからだと僕は思いました。
「why」を知らなくても、選手の生い立ちなどを知ると応援したくなることもあるでしょう。
僕は最近、プロ野球球団・巨人の選手である松原聖也選手のファンになりました。
松原選手が高校時代ベンチ外を経験したことがあるということを知ったのです。
また、僕は小学生の頃に木村拓也さんという野球選手に憧れていました。
なぜなら、僕は木村拓也選手の『一生懸命』という本を読んでプロセスを知ったからです。
この本は好きなので、いずれ紹介したいと思います。
修正を重ねていく
2つ目は「正解主義から修正主義へ」という考え方です。
プロセスを発信しながら改善を重ね、より良きものにしていくというものになります。
以前紹介した「お金の大学」の著者である両@リベ大学長のYouTubeチャンネルの人気の秘訣はまさにこれなのかなと勝手に思いました。
https://www.youtube.com/c/ryogakucho/featured
最初は友人や家族のためにやっていたけど、多くの人の反応を見て、動画に磨きをかけていったそうです。
両学長は、身の回りに人たちが少しでも豊かになってくれたらいいなという思いで動画をアップしていました。
しかし、動画をアップしているうちに反響が大きくなっていきます。
そして両学長は、より多くの人が豊かになれるようにわかりやすくアニメーションを利用したりしながら情報発信をするようになるのです。
つまり、物語を1人で創るというイメージではありません。
物語を始めて、多くの人を巻き込んでいくイメージです。
また、本書では「インサイド・アウト」と「アウトサイド・イン」という考え方が登場します。
自分の内側から出てくる衝動を起点とする考え方
目標や求められていることから逆算する考え方
これは『すべては「好き嫌い」から始まる』という本で紹介されていた「マーケット・イン」か「プロダクト・アウト」かの考え方に似ています。
これからの世界では「インサイド・アウト型」のサービスが重要になるでしょう。
しかし、ただ単に自分の趣味や好きなことをしても誰かに理解してもらわなければなりません。
そこで、修正主義的な考え方が役立ちます。
自分のこだわりを多くの人に共有して、そこから得られた反応を参考にしながらさらに自分のこだわりを磨いていくのです。
そうすることで、誰にも真似できない唯一無二のものになります。
それがまさに「プロセスエコノミー」なのです。
「プロセスエコノミー」のデメリット(注意点)
プロセスエコノミーを実践していく中で注意しておかなければいけないことがあります。
それは、応援者や支持者に寄り添いすぎて自分を見失ってしまうことです。
「プロセスエコノミー」を実践する際には「why」が大切なのでした。
日々、「why」に立ち戻り、目的を忘れないようにしましょう。
おわりに
ここまで読んでいただきありがとうございやーす。
箕輪さんの言っていた通り、この本は「岡田を追え」チャンネルそのものです。
色々なことが繋がり、とても楽しませてもらうことができました。
(こうして、この本にのめり込んで情熱を注いでしまった僕はプロセスを他人に共有していく”セカンドクリエイター”となってしまいましたが、笑笑)
この本は出会って本当に良かったと思える一冊でした。
本書と合わせて、こちらの動画もお勧めです。
箕輪さんの「本を売るだけでは意味がない。現象を起こしたい。」という言葉がとても印象に残りました。
皆様もぜひ『プロセスエコノミー』を手に取ってみてください!
最後に、サラタメさんの動画も載せておきます。
サラタメさんの独自の解説がかなり面白く、参考になります。
中田敦彦さんのように本を要約するYouTuberが多くいる中、サラタメさんが人気を維持している理由は何か。
その背景には、まさにプロセスエコノミーがあることでしょう。
サラタメさんは独自の味付け解説をすることによって、本の解説を他の誰もが真似できない唯一無二のものにしているのです。
【著作権者(著者、訳者、出版社)の方へ】
当記事では、本が好きという方に対して面白い本を紹介することを目的としています。
書籍上の表現をそのまま使うのではなく、自分の言葉で描き直すように心がけています。
また、本に対してネガティブな印象を与えないことはもちろん、ポジティブな印象を与えられるように記事を執筆しています。
しかし、万が一行き届かない点があり、記事の削除を望む所有者様がいましたら、お手数ですが、
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