【書評:35冊目】メモの魔力(前田裕二)

目次

はじめに

今回紹介する本は前田裕二さんの『メモの魔力』になります。

この本は、以前紹介した本『すべては「好き嫌い」からはじまる』と同様「岡田を追え」チャンネルの岡田さんが紹介していたものです。

【岡田を追え‼︎】岡田さんの部屋にあった自己啓発本から3冊選んで語ってもらいました

僕は前回、『アウトプット大全』という本を紹介しました。

そこでは、気づきをノートに書くこと(アウトプットすること)の重要性が科学的根拠を元に書かれていました。

今回は、さらにアウトプットに関して学びを深めたいと思い、『メモの魔力』を購入しました。

本当に色々なことに応用できる内容で、著者のあつい熱が伝わる本でした。

著者は、SHOWROOM株式会社の代表取締役社長である前田裕二さんです。

この本は、人生を変えたいという方AIと共存していくために必要な知的生産の力を身につけたいという方就活生や転職活動中の方に特におすすめです。

また、自己分析をしたい方には本当におすすめです。

この本は、本書の核心である「自己分析のやり方」を、「メモをとりまくる天才・前田裕二」でパッケージにしたというような本です。

それでは、以下の内容に分けて紹介していきます。

  • メモによって身につく能力(メリット)
  • 前田式メモの取り方
  • 自己分析の重要性と方法
  • メモと人生

※本の要約ではなく、僕が吸収したことのアウトプットです。多少内容が異なっている部分や僕の意見が混ざっています。記事の削除を希望される著作権者の方は、お問い合わせフォームよりお知らせください。即刻、削除いたします。

メモによって身に付く能力(メリット)

まず最初に、メモをとるくせをつけることによって習得できる能力を5つ紹介します。

1、血的生産性の向上

メモは2種類に分類することができます。

1つ目は、記録のためのメモです。

そして2つ目が、今回紹介する知的生産のためのメモです。

メモを取ることによって、知的生産性が向上します。

つまり、より良い問題解決方法を見つけられたり、色々なアイデアを出すことができるようになるのです。

中には、「メモなんて取らなくても良いだろう」と考える人もいるでしょう。

たしかに、人間の脳は重要なことを記憶し、そうでないものを忘却するようにできています。

しかし、今重要でないことでも今後重要になったりします。

メモをとっていないと、深い思考ができないのです。

2、情報獲得の伝導率向上

とても難しい言い回しですが、2つ目のメリットは情報獲得の伝導率向上です。

つまり、目の前の情報をミスミス取り逃がすことがなくなるのです。

身の回りの様々なことにアンテナを張り巡らすことができるようになります。

以前紹介した『1%の努力』という本で、著者のひろゆきさんは「チャンスを掴む準備をすることが大切」と述べていました。

メモを取ることは、チャンスを掴むための準備にもなるといえるでしょう。

3、傾聴能力の向上

3つ目のメリットは傾聴能力の向上です。

相手からより深い話を聞くことができるようになります。

なぜなら、メモを取ることで相手に真剣さが伝わります。

話している方も真剣に話を聞いてくれると、気持ちよくなります。

そのため、話が盛り上がるのです。

心理学の世界には「返報性の法則」という有名な法則があります。

今後紹介しますが、簡単にいうとお返しです。

何かを施されたら、施し返したくなるのです。

4、構造化能力の向上

4つ目のメリットが構造化能力の向上です。

これは、議論などを俯瞰的に見ることができるというものです。

パソコンにフォルダという機能があります。

みなさんもフォルダを使用していることでしょう。

特に重要なのが階層構造です。

議論を行ったり、話を聞きながら、内容を適切な改装に分類することができます。

すると、話の論点が変わったとしてもすぐに気づくことができるでしょう。

つまりメモを取ることによって、他人の話を聞きながら話の内容を綺麗にまとめることができるのです。

僕は、以前ベーシックインカについて勉強していたのですが、ひろゆきさんと竹中平蔵さんの話をかみに書き散らかして、内容を整理していました。

5、言語化能力の向上

5つ目のメリットが言語化能力の向上です。

何だそれ?と思った方もいるでしょう。

様々な事柄を言語によって伝える力が身につくのです。

世の中には言語化することが難しいこともあります。

それらを言語化するためには、思考を巡らす必要があります。

そのため、メモを取ること(言語化すること)によって、思考を深めることができるのです。

前田式メモの取り方

メモの取り方

著者のメモの取り方を紹介します。

流れとしては、「ファクト→抽象化→転用」です。

まず、ノートは見開きで使用します。

これは、『アウトプット大全』で紹介されていたノートの取り方と共通しています。

次に、以下の図のように線を引き、それぞれの欄に内容を書いていきます。

画像
ノートの取り方の例

ファクトの欄には、目の前で生じた事柄や事実などを記入します。

記録のためのメモに近いです。

次に、抽象化です。

抽象化の欄には、左ページに書いたファクトをもとに何か他のものに応用できる形で記入します。

抽象の度合いを上げるのです。

そして、転用の欄を記入します。

抽象化したものを、具体的に他のものに応用できないかを考え記入するのです。

最初のうちは、右ページがスカスカになってしまうそうです。

しかし、人間の脳には空白を埋めようとする本能があります。

そのため、強制的に抽象化の訓練をすることができます。

抽象化の具体的な方法

抽象化することは人間に与えられた最強の武器だと著者はいいます。

考えてみれば人間は様々な事柄を抽象化しています。

例えば言語です。

世の中には、佐藤さんもいれば伊藤さんもいます。

ラモスさんや岸田さんもいます。

しかし、みんなをまとめて人間と言ったりします。

抽象化しているのです。

それでは、抽象化の方法を紹介します。

抽象化の方法は3つあります。

1、「What」を考える

これは抽象化したものに新たに名前をつけるというものです。

2、「How」を考える

これは具体的な特徴を抽出するものです。

僕の最近ハマっているポケモンを例にとって例えてみます。

特徴としては、「タイプべつに攻撃方法を変える」というものが考えられます。

これを転用すると「就職試験などでも、人によって話し方を変えてみたりする」ということもいえるでしょう。

3、「Why」を考える

これは、理由を考えるものです。

例えば僕は進撃の巨人という漫画にハマりました。

理由は「追い詰められながらも状況を覆す面白さがあるから」と考えました。

これを転用すると、「ブログで結果が出なくても、ある時結果が出ると面白い」といえます。

特に大切なのが、2番と3番です。

これらを考えることによって、ものごとの本質を考えることができます。

また、あらかじめ転用することを前提に抽象度を上げていくと、より思考が深まるでしょう。

3番の例としては以下のように書くこともできます。

画像
メモの取り方の例②

抽象化するということは、物事の本質を考えるということです。

みなさんも、色々なことを抽象化してみましょう。

話が少し脱線しますが、学校教育で数学や国語、理科や社会を何のためにやるのか疑問に思ったことのある方もいることでしょう。

僕もその一人でした。

しかし、この本を読んでこれらの教科を学ぶ理由がわかったような気がします。

その一つが抽象化の訓練です。

学校で学んだことをどう活かすかはそれぞれの腕次第なのだと思います。

転用

抽象化することはかなり重要なことです。

それと同じくらい転用することも重要です。

転用することによって、人生が変わり始めます。

なぜなら、転用されたものは日々の行動につながるからです。

そのため、夢を叶えるためにも有効です。


自己分析の重要性と方法

自己分析が重要な理由

これまでの章で、メモの取り方や、メモを取ることのメリットを紹介してきました。

しかし、結局1番大切なのは、”自分が何をしたいか”です。

目的があると、メモをとるモチベーションが上がります。

目的がなく、ただ単にメモを取ることは、終わりのないゲームをしているようなものです。

自己分析の方法

この本には、自己分析に関して、たくさんの質問が掲載されています。

その質問に対して回答することで、より自分について知ることができるでしょう。

質問に答えたら、先程のメモと同じように、抽象化して転用まで考えます。

画像
自己分析方法

自己分析を行う際も見開きでノートを使うようにしましょう。

それでも自分のやりたいこと・価値観がわからない

自己分析を通しても、やりたいことが見えてこない人がいても大丈夫だと著者は言っています。

なぜなら、「タコわさ理論」というものがあるからです。

人間は死ぬときに「何が食べたい?」と聞かれたら、おそらく今まで食べた中から1番美味しかったものを選ぶでしょう。

食べたこともないのに、タコわさと答える人はあまりいないはずです。

それと同じで、自分のやりたいことはこれまで経験してきたことに大きく影響されています

なので、見つかっていない人は、色々なことを新たに体験してみればよいのです

メモと人生

人生の軸

メモや自己分析を通して、「自分のコンパス」を見つけましょう。

そして、それをうまく言語化することによって他人に感動を与えられるようにします。

そうすることで、多くの人を巻き込んで夢に向かって進ことができます。

まさに、プロセスエコノミーです。

メモの本質は姿勢

この本には、著者である前田さんのメモ術が書かれています。

著者は、メモの取り方などのノウハウよりもメモを取るという姿勢が何よりも重要だと主張しています。

ホリエモンという名で親しまれている堀江さんも携帯のメモ帳に膨大なメモが蓄積されているそうです。

そこにルールがあるわけではありません。

ただ単に、いろいろな掛け合わせのメモがされているそうです。

メモをとって思考を深めること、自分の好奇心(ワクワク)に従って物事を探究する姿勢が大事なのです。

進撃の巨人という漫画で、主人公のお父さんも次のように述べています。

画像
出典:進撃の巨人 コミックス1巻©︎諌山創/講談社

人生の軸を見つけ、色々なことを抽象化・転用して、より良い人生を送っていきましょう。

おわりに

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

この本は、ただメモの取り方を説明しただけの本ではありませんでした。

知的好奇心、何事にも貪欲な姿勢、日々の思考が何よりも大切だという著者の熱いメッセージの詰まった本です。

これからの世の中は人工知能が発展し、より人間の知的生産が重要になります。

人工知能などと共存し、より豊かに生きていくためにも、メモを駆使していくことはとても有効です。

僕も、メモ生活を始めます。

気になった方は、ぜひこの本を読んでみてください。

【著作権者(著者、訳者、出版社)の方へ】

当記事では、本が好きという方に対して面白い本を紹介することを目的としています。

書籍上の表現をそのまま使うのではなく、自分の言葉で描き直すように心がけています。

また、本に対してネガティブな印象を与えないことはもちろん、ポジティブな印象を与えられるように記事を執筆しています。

しかし、万が一行き届かない点があり、記事の削除を望む所有者様がいましたら、お手数ですが、

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