【書評:14冊目】FIRE 最強の早期リタイア術(クリスティーン・シェン、ブライス・リャン)

目次

はじめに

今回はクリスティーン・シェンさんとブライス・リャンさんの著書であり、岩本正明さんが訳した『FIRE 最強の早期リタイア術』と言う本を紹介します。

<著者のプロフィール>

クリスティー・シェン(Kristy Shen)

FIRE(Financial Independence, Retire Early)ムーブメントの第一人者。早期退職者。FIREにまつわる情報を集めたサイト「MILLENNIAL REVOLUTION」を運営している。ニューヨーク・タイムズやカナダ放送協会(CBC)、ハフポスト、CNBC、ビジネス・インサイダー、ヤフーファイナンスなど、様々なメディアで取り上げられている。CBCにて取り上げられたビデオはクチコミで広がり、450万を超える視聴者数を得た。2019年放映のFIREムーブメントを扱ったドキュメンタリービデオ「Playing with FIRE」にも出演。


ブライス・リャン(Bryce Leung)

早期退職者。クリスティーのパートナー。定期的にクリスティーと海外旅行に出かけるなど、充実した人生を送っている。


<訳者のプロフィール>

岩本 正明(いわもと まさあき)

1979年生まれ。大阪大学経済学部卒業後、時事通信社に入社。経済部を経て、ニューヨーク州立大学大学院で経済学修士号を取得。通信社ブルームバーグに転じた後、独立。

僕は最近、リベラルアーツ大学の両学長の動画を見ています。

そこでは、ちょこちょこ「FIRE」という概念が出てきます。

自分はこの本をずっと気になっていたので読んでみることにしました。

すると、本当に内容がぎっしり詰まっていて感動しました。

びっくりするほど(僕にとって)いい本だったのです。

例えがあっているかわかりませんが、以前紹介した『お金の大学』という本がマックのハンバーガーであるなら、今回紹介する本はフライドポテトです。

この本は以下の方におすすめです。

  • FIREについて知りたい
  • どうすればFIREを達成できるのかを知りたい
  • お金の知識を増やしたい

普段本を読んで行動せずに終わってしまう人も多いと思います。

しかし、この本は読むと思わず行動してしまうほどの内容です。

以下のポイントに分けてこの本を紹介したいと思います。

  • FIREとは
  • FIRE達成への道
  • FIRE達成後にすること
  • お金より優先することについて

※本の要約ではなく、僕が吸収したことのアウトプットです。多少内容が異なっている部分や僕の意見が混ざっています。記事の削除を希望される著作権者の方は、お問い合わせフォームよりお知らせください。即刻、削除いたします。

FIREとは

まずは、FIREについてです。

これは(Financial Independence, Retire Early)の略です。

簡単にいうと、「資産所得<生活費」の状態を作り、経済的な自立をして早期に仕事を辞めることです。

経済的な自立を達成すれば、保険に入る必要もなくなります。

インフレ(商品やサービスの値上がり)を恐れる必要もなくなります。

それでは、詳しく紹介していきます。

FIRE達成への道

経済的な自立を達成するためには、お金を貯める必要があります。

両学長のいう「貯める力」を伸ばすのです。

節約の際は、幸福度を下げないということがポイントになります。

たとえば、格安SIMに変更するだったり、使っていないサブスクリクションのサービスを解約するなどです。

「貯める力」をつけた後は「増やす力」です。

お金にはお金を生み出す力があります。

これを”複利の力”と言います。

これについては、『アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書』にも買いてありました。

本書では「現代ポートフォリオ理論」が書かれています。

この理論の特徴は、以下の通りです。

  • 株式と債券を持つ(割合を決める)
  • インテックスファンドに投資する
  • リバランシングをする

重要なのは、3つ目のリバランシングです。

金融危機などが起こると、株式市場が暴落します。

その場合、メンタルはズタズタになります。

しかし、ここで保有している株式を手放してはいけません。

逆に、経済が立て直した時のために、株を買い増ししていくのです。

ポートフォリオを作るときに決めた、株式と債券の割合を保てるようにリバランシングをしていきましょう。

この考え方は『お金持ちになれる黄金の羽の拾い方』にも出てきました。

次に「4%ルール」です。

「ポートフォリオを作ってお金を増やしていくのは分かったけれど、いくら貯めればリタイアできるの?」と疑問を持つ方もいると思います。

その答えは生活費の25倍の金額が貯めれたときです。

なぜなら、先ほど作ったポートフォリオの4%の金額が生活費と等しいとき、ポートフォリオの4%の金額を切り崩して行っても大丈夫だからです。

トリニティ大学の研究によると、ポートフォリオの4%を切り崩していって30年後に資産が底を尽きない可能性は95%だそうです。

また、「貯める力」を伸ばしてFIREを達成していくのは大事だけれど、著者はお金を「使う力」も重要だと言います。

お金を使うときのポイントは”経験にお金を使う”ということです。

すると幸福度を上げることができるのです。

FIRE達成後にすること

先ほど「4%ルール」を紹介しました。

それは、毎年ポートフォリオの4%の資産を売却して生活費にすれば、経済的に自立できるというものでした。

しかし、30年後に資産が底を尽きない可能性は95%でした。

約5%の人は失敗してしまうのです。

その5%に入らないためには2つのことが大事になります。

  • 利回りシールド
  • 現金クッション

失敗する5%の人の特徴は、株式市場が暴落したときに保有株を手放してしまうことです。

それを行わないためにも、これらの対策をする必要があります。

1つ目は、保有している資産から配当金を得ることによってカバーするという方法です。

FIRE達成後は、保有している株の一部を高配当株などに切り替えるという方法があります。

そして、5年間の現金を貯めておくことも大切です。

配当金で足りない分は現金から出すのです。

そうすることで、ポートフォリオの資産価値が下がっているときに資産を売却せずに済みます。

なぜ5年分なのかというと、多くの不況は5年もするとほぼ回復するからです。

それでも、不安という方は世界を旅行して生活することも有効です。

これについては驚きました。

旅行生活をすることによって、所有物を減らすこともできますし、物価の安い国で生活することで生活費を抑えることができるのです。

つまり、生活費の25倍のポートフォリオが完成したら、後は配当金や現金を使って軌道修正を繰り返していくだけです。

お金より夢を優先することについて

最近は「好きなことで生きていく」等フレーズをよく聞きます。

しかし、著者は「好きなこと→お金」という順番ではなく、「お金→好きなこと」という順番であると主張します。

経済的なことを考えないといけない場合は、ストレスになります。

経済的な不安が残っていると、本当の意味で好きなことに没頭できません。

このことについては、『スマホ人生戦略』に書いてあったことと反対です。

現代は、スマホがあるからお金がなくても大丈夫だというのがこちらの本のメッセージだと思います。

どちらが正解ということではないのだと思います。

自分の合う方を選べば良いのです。

自分は給料が高くないからFIREなんて無理だと諦める必要はありません。

FIRE以外にもサイドFIREなどの選択肢もあります。

FIREまでの道のりで重要なのは年収ではなく、貯金率です。

世の中には、貯金が得意な人もいれば、稼ぐことが得意な人もいます。

投資で資産を増やすことが得意な人もいるでしょう。

道は一つではありません。

自分の合う道を選びましょう。

おわりに

今回は長くなってしまったのですが、ここまで読んでいただきありがとうございます。

行動を起こす前というのはとても恐怖心を抱くものです。

ジェットコースターに乗ったことがないとき、乗る前は怖くてしかたなっ方自分を思い出してください。

乗ってみると意外と大丈夫なものなのです。

ちなみに、僕は富士急のドドンパに乗ったことがありません。

めっちゃ怖いです笑。

このブログでは『アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書』を紹介したときに、ドラゴン桜の桜木先生の名言を紹介しました。

なんと、この本は似たような名言で締め括られているのです。

桜木先生

我が道を行け

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当記事では、本が好きという方に対して面白い本を紹介することを目的としています。

書籍上の表現をそのまま使うのではなく、自分の言葉で描き直すように心がけています。

また、本に対してネガティブな印象を与えないことはもちろん、ポジティブな印象を与えられるように記事を執筆しています。

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