はじめに
今回紹介する本は幻冬舎代表取締役社長・見城徹さんの著書『たった一人の熱狂』です。
<著者のプロフィール>
見城 徹(けんじょう とおる)
株式会社幻冬舎 代表取締役社長
廣済堂出版 → 角川書店(1992年に取締役に就任)→ 幻冬舎設立
見城さんの著書については、以前『編集者という病い』を紹介しました。
僕はまたしても見城さんに興味が湧いてきてしまい、この本を購入しました。
この本を読んでみると、本当に勇気付けられます。
自分の現状に対して満足しておらず、一歩踏み出そうとしている方におすすめです。
著者である見城さんが必ず背中を押してくれます。
この本は、「755」というSNSにおける見城さんと視聴者のやりとりをもとに創られているそうです。
顔も知らない人の質問に適当に答えることなく、真剣に向き合ってきた見城さんだからこそ、伝えられる内容です。
重みがあり、深さがある。
そして、心の奥深くに刺さる。
そんなコトバたちです。
僕はこの本を紹介するにあたり、自分の言葉で噛み砕いて紹介しようと試行錯誤を重ねました。
しかし、この本は自分の言葉で言い換えるのではなく、見城さんの言葉をそのまま引用し、その後に感想を述べた方がいいと結論付けました。
よって、見城語録をいくつか紹介して、その後に感想を続けます。
- 仕事に対する考え方
- 圧倒的な結果を出すためには?
- 人間関係
- 恋愛
※本の要約ではなく、僕が吸収したことのアウトプットです。多少内容が異なっている部分や僕の意見が混ざっています。記事の削除を希望される著作権者の方は、お問い合わせフォームよりお知らせください。即刻、削除いたします。
仕事に対する考え方
仕事に熱中
「なぜ、仕事に熱中するのか」という問いに対してのコトバです。
仕事とは、後戻りできずに、一方通行で死に向かっている虚しさを紛らわす重要な一要素だ。
見城さん曰く、仕事とは死へと突き進んでいく虚しさを紛らわすためのものだそうです。
他にも死への虚しさを紛らわすものとしては、「恋愛」「友情」「家族」「金」(「宗教」)があります。
仕事は辛いものです。
やめたくなります。
しかし、辞めて社会との接点を減らしたところで、幸福にはなりません。
死への虚しさがますます襲ってくるだけです。
だから、FIRE(経済的自立をして早期退職)した人も仕事に戻るのでしょう。
では、どうやったら熱狂できる天職を見つけることができるのでしょうか。
天職を見つけるためには、自分の内なる声に耳を澄まし、「これなら日本一になれる」ということを突き詰める必要があります。
自分のやりたい仕事を神経をとことんすり減らして探し回るのです。
仕事のパフォーマンスを左右する2つの要素
どこまで自分に厳しくなれるか。
相手への想像力を発揮できるか。
まさに、自分との戦いです。
「もうだめだ」と思ってからが本当の勝負どころ。
「きつい」と思ってからが努力なのです。
また、相手への想像力については恋愛にも言えることができます。
物事がうまくいくかどうかは、自分の頑張りと相手への想像力で決まるのです。
圧倒的努力
苦しくなければ努力じゃない
憂鬱でなければ仕事じゃない
圧倒的努力は岩をも通す
苦しくなってからが努力。
世の中には、仕事がつらくて苦しんでいる人もいるでしょう。
僕も、本を読んでいるときは「こんなことをアウトプットしよう」とワクワクするのですが、パソコンの前に座ると憂鬱です。
しかし、そこからどれだけ頭を回転させ、手を動かせるのかが大事なのです。
僕も日々、自分との勝負に勝ち続けたいと思います。
自己嫌悪、自己検証、自己否定
「自分は今駄目になっている」と自覚することは一つの才能だ。年齢を重ねるにつれて社会的地位を得れば、人間は誰しも慢心する。
「自分は駄目になってしまった」と自覚し、自己評価を敢えて下げる。そうすれば、人はそこから成長できる。自己検証、自己嫌悪、自己否定がないところに進歩はない。
「これは僕もやっていました」と思わず言いたくなります。
僕は飲み会の帰り道で「〇〇さん退屈そうだったかな。もっと話しかければよかった」とか、「あの時放った一言は余計だったな」とよく後悔します。
これが、自己嫌悪なのでしょう。
先日、この本の編集者である箕輪厚介さんはTwitterでこのように発言していました。
そして、ついてにバイトを始めたそうです。
日頃から自分のことを見返しながら進んでいるのでしょう。
おそらく、自己嫌悪の感情を抱くことは、成長していくためには必要なのです。
圧倒的な結果を出すためには?
ヒットを出すためには?
作品に惚れ込む気持ち。その純潔と純粋は何物にも替えがたい。
しかし、きれいごとだけで作品が売れるほど、世の中は甘くはない。純潔と純粋の中に、勝負師としての企みが混交する。その時初めて作品は大衆に受け入れられる。
見城さんは本の中で、「売れる本こそ正義」と強く主張しています。
売れる本とは何か。
それは、純潔と純粋に企みが加わったもの。
多くに人が抱える悩みや不安、奥底に眠る欲求に突き刺さるものでなければなりません。
嫉妬されるという悩み
圧倒的大差をつければ、嫉妬されることはなくなる。
ただし、決しておごり高ぶってはいけない。おごれる者は必ず堕ちていく。
僕は、小学生の頃に「俺はお前より元気があるからな」と言われたことがあります。
当時純粋だった僕はびっくりしました。
そんなことを言われたのは初めてだったからです。
今考えれば、嫉妬されていたのでしょう。
「嫉妬」に関する悩みは生涯ついて回ります。
今現在も職場や学校で、嫉妬による嫌がらせを受けている方はいるでしょう。
そんな方は、圧倒的な努力で圧倒的な大差をつければよいそうです。
確かに、僕は野球をやっていましたが、大谷翔平選手に嫉妬したことはありません。
当たり前です。
僕と大谷選手では圧倒的な実力の差があるからです。
伝え方をのたうちまわって考える
自分が言いたいことを一番的確に言い表すのはどの言葉なのか。朝から晩までのたうち回って言葉を探し、言葉を獲得するのだ。
言葉がなければ思考はない。思考がなければ人生は拓けない。言葉によって人生の突破口は開かれる。言葉を獲得した瞬間、思考は深まり、君の仕事は数十万人、幾百万人のもとへ確実に届くようになる。
これまでにも紹介してきたように、この本には心に刺さる言葉がたくさん盛り込まれています。
まさに、見城語録と呼ばれるものです。
これらのコトバたちは、見城さんが試行錯誤を重ね、「どうしたら相手に伝わりやすいか」を考え抜いて生み出されました。
見城さんが血を噴き出しながら考え抜いたコトバだからこそ、響くのです。
ただし、自分の思っていることを表す最適なコトバを探すためには、自分の引き出しを増やさなければなりません。
そこで、様々なコンテンツに触れることが重要になります。
安全地帯から出てリスクをとる
安全地帯でモノを言っても誰の胸も打たない。
身を切り血を噴き出しながら戦うからこそ、自分という存在が一つのブランドと化す。
みなさんは『キングダム』という漫画を知っているでしょうか。
僕の大好きなキャラクターである桓齮の名言にこのようなものがあります。
「身を切ってエサを差し出すからでけェ魚が釣れんだろうが」
身を切ってエサを差し出すから
でけェ魚が釣れるんだろうが
出典:キングダム コミックス28巻©︎原泰久/集英社
安全地帯にいる限り、大きな成功を手にすることはできないのです。
人間関係
癒着
「人脈」という言葉ほど嫌いなものはない。僕は「人脈を作ろう」と思ったことは一度もない。
一方「癒着」というのは圧倒的努力をした者同士による、ギブ・アンド・テイクである。しかし、カードを1枚も持っていない人間が誰かと「癒着」することは不可能だ。
この本にはよく「キラーカード」と言うコトバが登場します。
いわゆる自分の武器です。
それらを用いて相手にメリットを与えられるからこそ、他人と濃い関係になれるそうです。
薄っぺらい「人脈」をつくるのではなく、圧倒的な努力をして自分の武器を磨き「キラーカード」を手に入れる。
そして、「キラーカード」を切り合うことで「癒着」することができる。
「キラーカード」を持っている人間は誰からも魅力的に見られます。
人さらい
人に感想を伝えることは「人さらい」以前に人間関係の最初の一歩だ。
手紙でも電話でもいいし、メールでもLINEでもいい。感想を伝えるための手段はあらゆるものが揃っているのに、何ひとつ感想を伝えない。そんな不精者が、自分の思う方へと他者を導く「人さらい」になれるはずもない。
自分が惚れ込んだ作者が本を出したら、必ず感想を送る。
これは基本だそうです。
見城さんはよく「人たらし」と言われるそうですが、本人は否定します。
「人たらし」ではなく、「人さらい」だと言うのです。
読者である僕ですら、見城さんにはとてつもない熱狂を感じます。
関わった人は、絶対に大きな影響を受けていることでしょう。
僕も、様々なものに熱狂し、他人に影響を与えられる「人たらし」になりたいです。
正面突破
正面突破で仕事をすることによってギアがピッタリ合う作家もいれば、波長が相容れず縁がないまま終わる作家もいる。
完璧人間のように見える見城さんにも、縁に恵まれない作家がいるそうです。
ただ、だからといって遠慮をして距離を保ちながら人間関係を築くことはないそうです。
相手との関係がこじれることを恐れて引き下がらない。
中途半端なことはしない。
まさに、人間関係も仕事も正面突破で突き進む生き方です。
恋愛
理屈じゃない
恋愛は理屈ではない。
内からわき起こる衝動だ。
理屈があって人を好きになるのではなく、気がつけば好きになっている。
愛とは命がけでその人を想うことだ。
世間の通念から外れるからこそ恋愛なのだ。
今の社会には様々な道徳があります。
不倫、浮気。
彼氏持ちの彼女に恋することはいけないことでしょうか。
恋というのは自然とわき起こるものです。
好きになった人がいるなら、想いを伝えましょう。
背徳感を抱きながら行うからこそ、「恋」といえるのです。
「恋」とはそれほど残酷で、美しいものなのです。
道徳なんて糞食らえ。
どれだけ神経をすり減らしたか
スアレスというサッカー選手を知っているでしょうか。
彼の人生は、まさに感動物語です。
彼女が遠い地に引っ越してしまうのですが、後を追ってプロサッカー選手になるのです。
おすすめの動画なのでぜひ視聴してみてください。
好きな人と過ごす時、僕も含めて「何を話そうか」「無言にならないかな」「つまんないと思われないかな」など、次から次へと悩みがわき出てきます。
ですが、見城さんはこう言います。
「君は場の雰囲気を盛り上げるあために、どれだけ神経をすり減らしたのか。どれだけ楽しい話をするために身を捩ったのか。」
好きな人がいるなら、色々な意味で本気を出すべきです。
おわりに
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
今回紹介した本は、当時、双葉社という出版社に勤めていた箕輪さんが幻冬舎の社長である見城さんに「本を作らしてください」と手紙を送ったから始まったそうです。
見城さんとはそれほど魅力的な男であり、カリスマ性を持った人なのです。
W杯で優勝したアルゼンチン代表のリオネル・メッシ選手もその一人です。
多くの人の憧れの的。
そんな魅力に溢れる人間に僕もなりたいです。
【著作権者(著者、訳者、出版社)の方へ】
当記事では、本が好きという方に対して面白い本を紹介することを目的としています。
書籍上の表現をそのまま使うのではなく、自分の言葉で描き直すように心がけています。
また、本に対してネガティブな印象を与えないことはもちろん、ポジティブな印象を与えられるように記事を執筆しています。
しかし、万が一行き届かない点があり、記事の削除を望む所有者様がいましたら、お手数ですが、
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