はじめに
今回は、W杯日本代表の守田正英さんの著書『「ずる賢さ」という技術』を紹介します。
<著者のプロフィール>
守田 英正(もりた ひでまさ)
1995年5月10日生まれ。大阪府高槻市出身。金光大阪高校から流通経済大学に進み、4年時に全日本大学サッカー選手権大会で優勝を果たして最優秀選手に輝く。2018年に川崎フロンターレ入りすると、1年目からレギュラーとして活躍しリーグ優勝に貢献。2020年にも優勝を果たしてJリーグベストイレブンに選ばれた。2021年1月にポルトガルのCDサンタ・クララに移籍し、2022-23シーズンからは同国の名門スポルティングCPでプレー。2018年9月に日本代表デビュー。カタールW杯アジア最終予選では、チームの主軸としてプレーした。
W杯から少し時間が空いてしまいましたが、僕の中ではまだ熱が冷めていません。
日本がドイツとスペインに勝った時の感動は今でも覚えています。
いや、あの瞬間は、歴史的瞬間で「この時代に生まれて良かった」と思えるほどの一生の記憶です。
そんな中、箕輪さんのTwitterで守田さんの本が出版されることを知りました。
そこで、僕は興味が湧き、読みました。
この本は、真面目に仕事をしているがなかなか成果を出せないという方や、何か大きいことを成し遂げたいという方におすすめです。
まずは、最初に今回のW杯で印象に残った試合を紹介します。
その後に、本を以下の内容に分けて紹介します。
- 今回のW杯の試合で特に熱狂した試合
- 「ずる賢さ」を武器にするとは?
- 学びは使い捨て
- W杯カタール大会で日本が勝つ方法
- 『キングダム』の桓騎というキャラクターに似てる
※本の要約ではなく、僕が吸収したことのアウトプットです。多少内容が異なっている部分や僕の意見が混ざっています。記事の削除を希望される著作権者の方は、お問い合わせフォームよりお知らせください。即刻、削除いたします。
今回のW杯の試合で特に熱狂した試合
印象に残った試合のハイライト
3位:フランス vs モロッコ
まさに、個人技の見せ合い。
フランスの先制シュートを決めた、テオ・エルナンデスの叩きつけるボレーシュートには特に驚かされました。
前半終了間近には、エル・ヤミクがオーバーヘッドを見せます。
両チームともかなり熱い試合を展開していて、大いに興奮しました。
2位:日本 vs スペイン
日本がスペインに勝つという歴史的瞬間が訪れました。
僕は、渋谷のスクランブル交差点に行ったのですが、とても盛り上がっていました。
これまで21年間生きてきましたが、こんなにも興奮したのは久しぶりです。
1位:アルゼンチン vs フランス
神の子メッシ有するアルゼンチンと、新時代のストライカームバッペ有するフランスの一戦。
メッシは、数々のトロフィーを手にしてきましたが、ワールドカップの優勝トロフィーだけ手に入れたことがありませんでした。
そんなアルゼンチンを勝たせたいと応援していた人は多かったように思います。
賛否が分かれると思いますが、本田さんの解説が特に光っていました。
あのプレッシャーの中、PKを決めきるムバッペやメッシのメンタルが羨ましいです。
今大会の感想
まず、忘れられないのがドイツ戦です。
日本は初戦から強敵とマッチした中、2-1で勝利したのです。
僕は、この試合を見てW杯観戦に火がつきました。
グループ3戦目のスペイン戦も、一生忘れません。
特に、印象に残っているシーンがこちらでしょう。
「1.88ミリの軌跡」と呼ばれたシーンです!
長友選手がインスタグラムで綴ったコトバ通り、蒼き侍たちは「諦めない心、信じる力が夢繋ぐ」という大切なことを教えてくれました。
諦めない気持ちと、信じる力が夢の実現へと繋がるのです。
「ずる賢さ」を武器にするとは?
マリーシア(ずる賢さ)とは
サッカーで有名なコトバに「マリーシア」があるそうです。
日本語でいう「ずる賢さ」を表します。
日本で「ずる賢い」ことは、あまり良いことではないかもしれません。
しかし、勝負事において勝利するためには絶対に必要です。
力のないものが強敵を倒すためには、この「ずる賢さ」が欠かせません。
歴史を見ても、戦略家と称される名将は「ずる賢い」一面を必ず持っています。
「ずる賢さ」で有名な歴史上の人物としては、真田昌幸、日野富子、北条時政、田沼意次などでしょう。
また、アルゼンチン vs フランス の決勝戦でも、解説の本田さんから「マリーシア」というコトバが出ました。
決勝戦は本当に駆け引きが凄かったのでしょう。
守田選手の武器
守田選手は、圧倒的なスピードやフィジカルというような武器を持ち合わせていないと言います。
では、守田選手の武器はなんでしょうか。
それは、「ずる賢さ」です。
守田選手はチームの仲間に対して、敵や相手チームに対して、さらには自分自身に対して、「ずる賢さ」を使っています。
仲間に対して「ずる賢さ」を発揮している例としては、「努力していないフリ」が挙げられます。
まさに、テスト前に「全然勉強していない」と言って、めちゃくちゃしているタイプです。
試合の相手に対しては、キャラの使い分けをしているそうです。
”うまい”と思わせて、自分に対する相手のマークを強くさせる。
逆に、”へた”と思わせて、フリーにさせてもらう。
まさに、真逆のキャラを使い分けているのです。
また、守田選手はボランチというポジションをしているため、ときには相手のマークが厳しい状況でパスをもらわなければなりません。
そんな時でも、体の動きや目線などを使って相手を騙しているのです。
マリーシアが特に発揮された試合
相手に”ボールを奪える”と思わせるために、見えてない”フリ”をうまく発揮している試合がYouTubeで見ることができます。
ぜひ検索してみてください(諸事情によりこのサイトには載せられませんでした)。
サウジアラビア戦で、相手を騙してターンをしています。
様々な駆け引きにおいて相手を騙し、試合を支配する、まさに漫画『キングダム』に登場する桓騎です。
学びは使い捨て
この本の中でも特に印象に残ったのは、「学びは使い捨て」という考え方です。
似たような内容を次回、『アンラーン戦略』という本の紹介記事の中で紹介します。
学んだことに固執しない
より高いレベルにステップアップしていくためには、学びを日々アップデートしていかなかればなりません。
一度学んだことに、固執しては成長できないのです。
僕は、尊敬する人の教えに固執してしまう傾向があるので、気をつけたいと思います。
聞いているふりをして、聞き流す
教えられた内容全てが、自分にとって意味あるものとは限りません。
さらに、人間は吸収できる情報量に限界があります。
そのため、必要な情報だけを取捨選択して吸収することが大切です。
ただし、聞いてないそぶりを見せることは失礼にあたります。
ここで、「ずる賢さ」が発揮されるのです。
「聞いてるフリ」をすることで、教え手に不快な思いをさせずに話を聞くことができます。
ソフトバンクホークスに所属しているプロ野球選手・柳田悠岐選手も似たようなことを言っていました。
コーチのどうでもいい説教は聞き流すべきなのです。
本当にいらなかったのかを再度チェック
必要なものは吸収し、いらないものは捨てる。
ただし、ここで大事なことがあります。
それは、もう一度再チェックすることです。
そうすることで、より成長の速度を高めることができます。
W杯カタール大会で日本が勝つ方法
日本サッカーの課題
まず、日本サッカーの特徴としては、チームの連携が優れているという点があるそうです。
しかし、強度とスピードが足りません。
1対1の場面で勝負をかける人はどのくらいいるのでしょうか。
ましてや、1対2で勝負を仕掛けられる人はもっと少ないでしょう。
日本サッカーには、そのようなフリな場面で勝負を仕掛ける力が足りないのです。
ドイツに勝利するシナリオ
守田選手は、本の中で、「0-0のまま前半を終わらせられたら、勝ち点3を取りたいドイツは後半に焦り始めるでしょう」と言っています。
その状況になったら、カウンターでチャンスをつくればよいのです。
実際、日本は0-1で折り返しますが、前半早々に1-1に追いつき、最後は2-1で勝利しました。
分析通り、ドイツの弱点をうまくつき日本は勝つことができたと言えるでしょう。
僕は、「この時代に生まれて本当に良かった」と心から思いました。
『キングダム』に登場するキャラクターに似てる
「ずる賢さ」を生かしてキャラの使い分けをしてるアニメのキャラクターを僕は二人思いつきました。
桓騎
一人目は、『キングダム』に登場する桓騎です。
出典:キングダム コミックス20巻©︎原泰久/集英社敵兵に扮して潜入するなど
軍略と呼べる代物ではないぞ愚か者が
桓騎は蒙驁という将軍の元で活躍している将軍です。
山陽の戦いにおいて、伝令係に変装して敵将を討ち取るというシーンがありました。
まさに、「ずる賢さ」を使った将軍です。
僕は『キングダム』の中で、桓騎が1番好きなキャラクターです。
自分の目的を達成するために「ずる賢さ」を活用する点が、とても勉強になります。
李牧
二人目は、『キングダム』に登場する李牧です。
先日 北部で十三万の軍が結集し匈奴二十万を撃破しました
今は後処理中です情報封鎖しているんですよ
出典:キングダム コミックス13巻©︎原泰久/集英社
情報操作と言ってもよいですが
馬陽の戦いにおいて、李牧は情報封鎖を用いて、自分の実力を相手に見誤らせました。
これも「ずる賢さ」を生かしていると言えるでしょう。
おわりに
最後まで読んでくださり、ありがとうござます。
この本の内容を今回の記事で全て紹介することは、できませんでした。
今回紹介した内容の他にも、「止める・蹴る」についてやセルフコントロール術などの内容が盛り込まれています。
目的達成のために「ずる賢さ」を使うことの重要さを教えてくれる一冊でした。
この本を読んだ後には、こちらの対談動画もおすすめです。
【著作権者(著者、訳者、出版社)の方へ】
当記事では、本が好きという方に対して面白い本を紹介することを目的としています。
書籍上の表現をそのまま使うのではなく、自分の言葉で描き直すように心がけています。
また、本に対してネガティブな印象を与えないことはもちろん、ポジティブな印象を与えられるように記事を執筆しています。
しかし、万が一行き届かない点があり、記事の削除を望む所有者様がいましたら、お手数ですが、
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