はじめに
今回はお笑い芸人であるナイツ塙宣之さんの著書『言い訳』を紹介します。
僕がこの本を買ったのは、高校受験時代の予備校講師関正生先生が紹介していたからです。
面白そうだと思い、この本を購入しました。
最初は、「言い訳は良くない」的な内容が書いてある本なのかなと思っていました。
しかし、読んでみると驚かされました。
著者である塙さんが、M−1で優勝できなかった言い訳をツラツラと書いているのです。
塙さんはこれまでの人生で「どうやったらウケるか」ということだけを考えてきたといいます。
まさに、お笑いに没頭していたのです。
没頭することの重要さは堀江さんが『将来の夢なんか、いま叶えろ。』という本で主張していました。
お笑い好きの方には必見の一冊になります。
また、塙さんがお笑いについて考えてきたことなども書かれています。
以下のポイントに分けて紹介していきます。
- 関東芸人がM-1で戦うのは不利
- 漫才において大切なこと
- 自分の武器を手に入れて勝負を挑む
※本の要約ではなく、僕が吸収したことのアウトプットです。多少内容が異なっている部分や僕の意見が混ざっています。記事の削除を希望される著作権者の方は、お問い合わせフォームよりお知らせください。即刻、削除いたします。
関東芸人がM-1で戦うのは不利
まず、漫才には主に2つの形があります。
しゃべくり漫才とコント漫才です。
しゃべくり漫才は日常会話の延長戦のようなものであり、コント漫才は役になりきって演じるものです。
これを踏まえた上で、なぜ関東芸人がM-1で戦うのが不利な理由は2つあります。
- M-1はしゃべくり漫才系のコンテストだから
- 関西弁は感情をのせやすく、早く喋ることもできる
M-1の最初の大会では、中川家が優勝しました。
しゃべくり漫才のコンビです。
大会というものは初代王者がその大会の色を決めてしまうという特徴があります。
まさに、M-1はしゃべくり漫才のコンクールという色がついてしまったのです。
また、大阪では日常会話を楽しむ文化があります。
そのため、関西は漫才界の王国なのです。
また、関西弁というのは大きな武器になります。
なぜなら、感情を載せやすく、気持ちが伝わりやすいからです。
それに対して、標準語は諍いが起きないように発展してきました。
なので、トゲがないぶん気持ちが伝わりにくいのです。
関西弁のもう一つの利点は、早く喋れるところです。
M-1などの大会では、笑いをたくさん起こせた方が高い点数を得ることができます。
つまり、関西弁などの方言は関東の標準語に比べて強い武器になるのです。
漫才において大切なこと
塙さんの考える漫才において重要なことは主に3つあります。
- 良いネタを作り込むこと
- お笑いの三角形を意識すること
- 人間味やキャラクターは説明するものではなく、感じてもらうもの
1番と3番は少し関係しています。
漫才において、キャラの説明から入るよりすっとネタに入っていく方が気持ちがいいそうです。
人間味は感じてもらうものなのです。
また、自虐ネタなどはフリートークなどで使うべきだと著者はいいます。
それでは、良いネタとはなんでしょうか。
それは、誰もが演じれるものです。
最後に、三角形についてです。
これは、ボケ、ツッコミ、お客さんのことを指します。
漫才は、これら三つが噛み合っていないといけません。
ツッコミの人はボケの人を貶めるのではなく、愛を持って接し、笑いに転化させる能力が必要です。
また、お客さんの反応を見てアドリブを入れてみるのもいいでしょう。
感情を伝えるのです。
そして、最後は人そのものが面白いと思ってもらえると最強になります。
自分の武器を手に入れて勝負を挑む
では、関東芸人に勝ち目はないのでしょうか。
そんなことはないそうです。
これまでにも、アンタッチャブルや南海キャンディーズなど関東芸人が活躍しています。
大事なことは、自分の強みを見つけること。
そして、M-1で優勝を目指すことをやめ、自分らしさを追求することです。
強みの見つけ方などに関しては『異端のすすめ』にもありました。
僕の大好きな芸人の一人である明石家さんまさんはこのような言葉を残しています。
お笑いは争うものちゃうねん。その人が1番面白いと思ったらそれでええねん。
売れるコンビは、自分たちのストロングポイントに気づいてそこを磨いていっています。
無駄な部分は削ぎ落としていくのです。
圧倒的な量をこなして、質を磨き、自分の強みを作っていきましょう。
僕も、書評ブロガーが多い中で、自分の強みを磨いていかないといけません。
恥ずかしいですが、僕の強みは「考察した部分をふんだんに盛り込むこと」です。
まだまだ強みが弱いですが、これから磨いていきます!
日々、進化です。
おわりに
ここまで読んでいただきありがとうございました。
この本は、お笑い芸人ではない僕にも参考になる本でした。
タイトルは『言い訳』ですが、著者がどれだけ真剣にお笑いについて考えてきたかがわかる本でした。
おもしろいのでおすすめです。
【著作権者(著者、訳者、出版社)の方へ】
当記事では、本が好きという方に対して面白い本を紹介することを目的としています。
書籍上の表現をそのまま使うのではなく、自分の言葉で描き直すように心がけています。
また、本に対してネガティブな印象を与えないことはもちろん、ポジティブな印象を与えられるように記事を執筆しています。
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