はじめに
今回紹介するのは、竹中平蔵さんが監訳を行った書籍『ベーシック・インカム』です。
<著者のプロフィール>
フィリップ・ヴァン・パリース(Philippe Van Parus)
ルーヴァン大学経済社会政治科学部教授。ベルギーの政治哲学者、政治経済学者。ベーシック・インカムの概念の提唱者。2020年に英国の『Prospect』誌でCOVID-19時代のトップ50の偉大な思想家のうち8番目の思想家として挙げられた。
ヤニック・ヴァンデルポルト(Yannick Vanderborght)
ブリュッセル・サン・ルイ大学教授。ルーヴァン・カトリック大学客員教授。主な研究分野は、比較政治学、比較社会政策、比較社会史。ベーシック・インカム・アース・ネットワーク(BIEN)実行員会メンバー。
<監訳者略歴>
竹中 平蔵(たけなか へいぞう)
慶應義塾大学名誉教授。博士(経済学)。1951年、和歌山県生まれ。一橋大学経済学部卒業後、73年日本開発銀行入行、81年に退職後、ハーバード大学客員准教授、慶應義塾大学総合政策学部教授などを務める。2001年、小泉内閣の経済財政政策担当大臣就任を皮切りに金融担当大臣、郵政民営化担当大臣、総務大臣などを歴任。04年参議院議員に当選。06年9月、参議院議員を辞職し政界を引退。ほか公益社団法人日本経済研究センター研究顧問、アカデミーヒルズ理事長、SBIホールディングス(株)独立社外取締役、世界経済フォーラム(ダボス会議)理事などを兼職。
この本は、今話題の「ベーシックインカム(現金給付)」についてまとめられた一冊です。
これまでどんな議論が行われてきたのか、そもそもどんな要素が含まれているものをベーシックインカムと呼ぶのか、似て非なる制度は何かなど、ベーシックインカムに関する内容が体系的にまとまっています。
ベーシックインカムという新しい社会制度を議論するにあたり、賛成派も反対派も同じリングで議論するために必要な一冊です。
偉そうなことを言うと、この本は後世になって評価されるような本だと感じました。
加えて、かなり経済学の教科書に出てくるような専門用語が頻発します。
初心者向けというよりは、識者向け、専門家向けです。
僕自身、読んで理解するまでに膨大な時間を費やしました。
この本は、真の自由を手にしたい方、時間を持て余していて少しは国の制度について考えてみたい方、ショウペンハウエルのコトバを借りれば、国家制度のあり方について思索をめぐらせたい方、岸田総理大臣におすすめです。
それでは、以下の内容に分けて本の内容をまとめ、最後に感想を述べたいと思います。
- 用語のメモ
- 感想
※本の要約ではなく、僕が吸収したことのアウトプットです。多少内容が異なっている部分や僕の意見が混ざっています。記事の削除を希望される著作権者の方は、お問い合わせフォームよりお知らせください。即刻、削除いたします。
用語のメモ
読んでいて、難しい用語があったので調べました。
限界税率とは、所得が1ドル増加したときの税の増加分である。
N・グレゴリー・マンキュー『マンキュー入門経済学(第3版)』、東洋経済新報社
たとえば、政府が最初の5万ドルの所得に対して20%の課税をし、5万ドルを超える所得に対して50%の課税をするとしよう。この税制の下では、6万ドル稼ぐ人は1万5000ドルの税を支払う(最初の5万ドルの20%($50,000 × 0.20 = $10,000)と、残りの1万ドルの50%($10,000 × 0.50)の合計)。この人の平均税率は1万5000ドルを6万ドルで割った25%である。しかし、限界税率は50%である。この納税者が1ドル多く稼ぐと、50%の税率に従うため、政府に支払う税額は0.5ドル増加するからである。
感想
正直、難しすぎて内容はよくわかりませんでした。
ベーシックインカムという発想がうまれるまでに、人類がどのような歩みを進めてきたのかについてかかれている歴史書のような本でした。
ベーシックインカムについて、体系的に理解することができます。
僕としても、いずれはベーシックインカムは必要になると考えます。
様々な職業で、AIの導入や自動化が進められています。
これまでならば、人の手が必要だった仕事も、ますます人の手が必要なくなってくるのです。
すると、人はこれまでとは違うことを行い始めます。
それが、お金になる場合もありますし、お金にならない場合もあります。
しかし、結論としては富の総量が増えることは確実です。
問題は、富を生み出せない人間(未来に莫大な富を生み出す可能性を秘めている人間)です。
そういった人たちの生活を支えるために、ベーシックインカム的発想は必要なのです。
おわりに
いつか時が来たら、読み直して要約に挑戦します。
【著作権者(著者、訳者、出版社)の方へ】
当記事では、本が好きという方に対して面白い本を紹介することを目的としています。
書籍上の表現をそのまま使うのではなく、自分の言葉で描き直すように心がけています。
また、本に対してネガティブな印象を与えないことはもちろん、ポジティブな印象を与えられるように記事を執筆しています。
しかし、万が一行き届かない点があり、記事の削除を望む所有者様がいましたら、お手数ですが、
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